■感傷。
改めて、決して負けていなかった日本代表。フランスもポルトガルもイタリアもこんな思いだったんだと。 その悔しさを共感出来るだけの場まで引き上げてくれた日本サッカーの成長を心から感謝したい。
トルシエはトルコ戦はかなり選手に自由に戦わせたと思う。
それが今までの戦術をはずれていたとしても、だ。
この試合で己の「強さ」を見つけると同時に「体現」してもらうための最後の試験だったのではないか。
もし試合に勝っていたならば「この子たちはトルシエスクールを卒業した」と言いたかったのではないだろうか?
残念ながらそんな結末は待っていなかったが、選手たちには「強くなるために」何かが伝わったのではないかと思う。
トルシエの教えたかったことが最後になって少し分かったような気がする。
日本代表選手個々の「強さ」はまだまだ強豪国には及ばない。当然、だからこそチーム戦術として補うことが最低限のレベルではある。だが、最後に勝つための「強さ」はやはり個々の選手なのだ。と
トルシエは日本人はフィジカルが足りないと再三言ってきた。その強さとは肉体のみならず「勝つための」意志力や信念をも含むのだろう。韓国の代表チームの快進撃を見ていてそれを改めて感じる。
代表選出に当たって中村俊輔選手の落選で物議を醸したけれども、「才能」ある選手だけでは「強くならない」事をずっとトルシエは言いたかったのだ。チームとして「強さ」を与える選手でなければここから先の領域には進めないのだと。
マスコミにスター扱いされることを極端に嫌った事もそれが理由だろう。終わってみれば、確かにスター扱いされる程の「強さ」を日本代表は持っていなかった。
チームとして「いい」チームにはなった。しかし「強くなる」ためには何かが足りない。
中田選手が祭りの終わりの最後に語った言葉だ。
それが現実だ。
だから目指すものが見えてくる。
4年後の新たな目標に向かって。ガンバレ日本。
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